2024.01.04

ニュースリリース

社長年頭挨拶(1月4日、東ソー本社での年頭訓話から抜粋)

明けましておめでとうございます。
今年が皆さんや皆さんのご家族にとって実りの多い年になるよう祈念しています。また、年末年始を通して工場操業に従事された皆さんに心より感謝します。
元日に発生した能登半島地震により、被害に遭われた方々に謹んでお見舞い申し上げます。当社グループの従業員の無事は確認できており、安全第一で、操業を開始していきます。

昨年は中国での不動産不況等の影響を受け、化学企業の業績が悪化しました。また、中国を中心に生産規模の拡大は依然続いています。当社は、MDIスプリッター建設やCO2回収・原料化の投資を決め、スペシャリティ関連製品の設備増強はほぼ計画通り進行中です。しかし、グループ会社での死亡災害発生、南陽・四日市両事業所での重大トラブル発生など、安全・安定操業についてグループを挙げて取り組む必要があることを再認識した年でもありました。これを受け、2024年の当社の共通課題とその対応として次の4点を挙げます。

安全、コンプライアンスの徹底
昨年11月にグループ会社である東ソー・エスジーエム株式会社で2名の方が死傷する重大事故が発生しました。塩ビモノマープラントの事故から12年、安全確保のため日々努力を重ねてきましたが、もう一度グループ全体で仕切り直し、早急な対策検討が必要です。また、コンプライアンスについても改めて徹底を図ってもらいたいと考えています。
スペシャリティ事業の成長に向けた設備増強と研究開発の推進
当社は、2030年度にスペシャリティ事業の営業利益を1,000億円超とする中長期目標を立てており、そのための設備増強を進めています。来年度は今中計最終年度でもあります。今中計および中長期目標の達成に向け、各事業部、研究所はそれぞれが抱える課題に取り組んでもらいたいと考えています。
減速経済下でのコモディティ事業運営
コモディティ事業については楽観できない状況が続きそうです。
減速経済下では、まずは「当たり前のことを、ボーっとせずに、ちゃんとやる」こと。具体的には、トラブル防止、コスト削減、臨機応変な購買・営業活動が重要です。これに加え、各事業の付加価値を上げるための諸課題に挑戦してもらいたいと考えています。
世界的に重要性が高まる環境問題への対応
当社は2030年度に2018年度比でGHG排出量30%削減を目標としています。
現在、南陽事業所を中心にバイオマス発電設備やCO2回収利用設備の建設が進んでいますが、さらなるGHG削減には、経済合理性も考慮しつつ、燃料アンモニアやバイオマス、天然ガスへの燃料転換や事業ポートフォリオの見直し、外部電力調達などあらゆる選択肢を見極める必要があります。

プラスチック汚染問題については、適正な廃棄プラスチックの処理が重要だと考えます。プラスチックのリサイクル、特にケミカルリサイクルは石化コンビナートにとって親和性のある取り組みになると考えられ、技術開発に力を入れていきます。

今年のその他取り組みを紹介します。
まず、この1月から新CMが始まります。当社が社会にどのように貢献しているかをドラマ仕立てにしたCMとなっています。当社webサイトにも掲載しますので是非ご覧ください。
3月には東京本社が東京ミッドタウン八重洲に移転します。部門間でのコミュニケーションの活性化を図り、生産性の向上を目指します。本社内に昼夜利用可能な食堂「東ソークラブ」を構え、多目的な活用も期待しています。
また、東京研究センターの新研究棟およびカスタマーサポート棟の建設もいよいよ始まります。南陽・四日市両事業所の製造事務所の改善も事業所に指示しています。

これからも、魅力ある東ソーを追求していきますので、それを実現するための協力をお願いします。