1998.04.27

ニュースリリース

苛性ソーダの製法転換と生産能力増強について

東ソーは、南陽事業所において75年に建設した年産19万1千トンの隔膜法苛性ソーダ製造設備を自社技術電解槽(BiTACTM;バイタック)によるイオン交換膜法に転換、あわせて自社の塩化ビニルモノマーの生産に必要な塩素を確保するために年産7万9千トンの能力増強を行うことを決定した。
 完工は99年6月、投資金額は約100億円。

 本設備の工事完了後、当社の苛性ソーダ製造設備は全てイオン交換膜法となる。同法は隔膜法に比べエネルギー消費量が少く、コスト競争力が一段と強化される。

 今回の南陽事業所での増強と、現在、四日市事業所で進めている増強も含め、当社全体としての生産能力は99年6月には苛性ソーダで年産96万トン、併産される塩素で年産84万2千トンとなる。
 苛性ソーダの増強分はエチレンアミンをはじめとする自社製品の原料用、および自家発電の排煙脱硫用等の自家消費分が増加する予定であり、あわせて、安定的な輸出の拡大を目指す。
 国際競争力の強化については生産コストの引き下げのみならず、物流の合理化も踏まえ、南陽事業所に近い広島県江田島に1万5千立方メートルのタンクを2基確保し、本年8月から利用を開始する。

 一方、塩素については、当社の塩化ビニルモノマーの生産能力が99年6月には年産25万トンの能力増強工事を終え年産105万トン体制となり、これに必要な原料として全量自家消費することになる。