研究開発

持続可能で豊かな社会の実現に向けて、化学メーカーが果たすべき役割はますます大きくなっています。当社はCSVの考えの下、これまでにない新しい価値をもつ革新的な製品・技術を創出することを目指し、SDGsを踏まえて社会課題解決に向けて研究開発に取り組んでいます。

  • Creating Shared Value(共有価値の創造)。社会課題の戦略的な対応が企業の長期的な成長にも寄与するという考え方。

基本方針

取締役 上席執行役員 土井亨

研究開発の基本方針としては、前中期経営計画から「ライフサイエンス」「環境・エネルギー」「電子材料」の重点3分野を定めて、積極的な研究開発投資を行っています。
研究開発を加速させ、事業部と研究所の連携を強化することを目的に技術分野別、機能分野別の研究開発体制を構築しています。既存事業の製品開発を支える事業系研究所、基礎技術や新分野を担うコーポレート系研究所に再編し、研究開発の企画や立案を行う研究企画部の管理下に置き、シナジー効果を生み出します。

取締役 上席執行役員
研究企画部長
土井 亨

取締役 上席執行役員 土井亨取締役 上席執行役員
研究企画部長
土井 亨

  • 研究開発費と研究員

    研究開発費と研究員
  • 研究開発体制

    研究開発体制

研究開発の重点3分野

研究開発の重点3分野研究開発の重点3分野

CO₂削減の取り組み

東ソーではCO₂を「炭素資源」と捉え、CO₂を分離・回収し、炭素化合物として再利用する技術(カーボンリサイクル)の開発に取り組んでいます。
具体的には、火力発電所から発生する排ガス中に含まれるCO₂を分離・回収するためのCO₂分離膜やCO₂分離回収剤の開発、さらに排ガス中のCO₂をそのままアミン化合物と反応させて、ポリウレタン樹脂原料であるイソシアネートを直接合成する技術の開発を目指しています。

NEDO研究開発プログラムへの参画

国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が実施する委託・補助事業に参画しています。

先導研究プログラム/未踏チャレンジ2050
排気ガス由来低濃度CO₂の有用化製品への直接変換
先導研究プログラム/エネルギー・環境
多層プラスチックフィルムの液相ハイブリッドリサイクル技術の開発
セルロースナノファイバー関連技術開発
伝動ベルトをターゲットとしたセルロースナノファイバー複合化クロロプレンゴムの低コスト製造技術開発

革新的な製品・技術の開発によって、社会課題の解決に貢献する新しい価値を創出

CSV(新しい価値創造)への取り組み

外部技術の導入

米国シリコンバレーに技術情報収集とベンチャー企業発掘を目的とする拠点を設置し、研究員2人が駐在、活動しています。出資している素材系およびバイオ系のベンチャーキャピタルから受領する情報も合わせて、年間2,000件程度の革新技術情報を収集・評価する体制を構築しています。有望な案件については研究所でのテーマ化や相手先企業との共同研究を実施し、ベンチャー企業への出資も検討するなど、外部技術導入による研究活動活性化を目指しています。

  • ベンチャー企業向けラボ施設にてベンチャー企業向けラボ施設にて

研究基盤の強化 ~バッテリーオープンラボ開設~

リチウムイオン電池や燃料電池、次世代電池とされる全固体電池を見据えた材料開発を社内の各研究所間で横断的に進めるため、2020年に「バッテリーオープンラボ」を東京研究センター内に開設しました。
競争が激しく、技術が年々高度化する電池材料の開発は、材料の専門性だけでなく電気化学の専門性や実験ノウハウとの組み合わせが非常に重要になります。バッテリーオープンラボでは、研究所ごとに取り組むテーマ材料を持ち込み、電池専門家の支援を受けながら電池作製や評価解析を行える環境が整備されています。また、研究所間での横断的なディスカッションを通じて、新たな技術・価値の創出ができる活動も強化しています。

オープンイノベーション

デジタル化やグローバル化などによる市場変化を素早く予測して対応するため、大学や研究機関とのオープンイノベーションに積極的に取り組んでいます。2019年6月に東京大学大学院工学系研究科にハイシリカゼオライト関連、2020年7月にジルコニア関連の共同開発を行う社会連携講座を設置しました。
また、お客さまとの共同開発を充実させるための機能として、カスタマーラボを四日市エリアに設置し、開発の促進に取り組んでいます。

  • カスタマーラボ外観カスタマーラボ外観

研究開発のDX ~MI活用~

製品機能の高度化が進み、特にエレクトロニクス関連素材はいち早く変化します。その変化に合わせるためには研究開発のDX(デジタルトランスフォーメーション)が重要です。東ソーでは、タブレット端末を用いた電子実験ノートを導入し、データ入力から情報の蓄積、共有までを効率的に行える体制を整備しています。
また、MI(マテリアルズ・インフォマティクス)の専門拠点の設立を進めており、蓄積したデータをベースにしたMI技術を活用し、全分野の研究を加速させる取り組みを行っています。

  • 電子実験ノート電子実験ノート