東ソー株式会社 CSR

MENU

労働安全衛生

基本的な考え方

東ソーグループは、RC推進体制の下で、環境・安全・健康基本理念に基づき「安全がすべてに優先する」ことを常に認識し、グループの事業活動に関わる人々の無休業災害を目指して、安全を確保するための活動を行っています。
労働災害に至るような不安定な状態、不安全な行動をなくすために「安全の基本動作の徹底」「リスクアセスメントの網羅性の向上」「類似事故・類似労災の撲滅への取り組み」「工事体制の強化」「新技術の活用」の5つを柱とした安全活動を展開し、安全文化の醸成を図ります。

2022年度の実績

東ソーは従業員および協力会社の休業災害発生件数ゼロを目標にしていますが、2022年度は休業災害7件(従業員3人、協力会社4人)が発生し、目標に対して未達となりました。休業災害の原因は、従業員では設備の整備手順不備、協力会社では基本動作の不遵守や注意力不足などによるものであり、再発防止対策として事業所安全衛生委員会を開催し、労災情報を共有化、水平展開を図り、トラブル検討シートなども活用し原因と対策の深掘りを実施しています。今後も作業手順の再確認やKYの徹底、設備改善などを実施していきます。
またグループ会社では2022年度に休業災害13件(従業員10人、協力会社3人)が発生しました。「事故・労災情報データベース」で情報を共有化するとともに社外安全専門家(中央労働災害防止協会)を活用して安全指導を実施し、再発防止に努めています。

  • 労働災害発生人数(休業災害)グラフ
  • 労働災害度数率グラフ
    度数率=(死傷者数/延べ労働時間数)×1,000,000
  • 労働災害強度率グラフ
    強度率=(労働損失日数/延べ労働時間数)×1,000
【集計範囲】
東ソー:南陽事業所、四日市事業所、東京研究センター
Topics

第三種無災害記録証

第三種無災害記録証を授与

南陽事業所では積極的な安全活動に取り組んだ結果、全従業員が延べ労働時間1,220万時間にわたって休業災害ゼロを続けており、厚生労働省労働基準局より「第三種無災害記録証」を授与されました。
大規模事業場における達成はあまり例がなく、南陽事業所でも初めての受賞であり、大変名誉なことであるとともに、これまでの安全活動の成果が形として表れたものです。

安全文化の醸成

5S活動/RC委員長5Sパトロール

東ソーでは、事業所、研究所が一丸となって5S活動に取り組んでいます。事業所内を常に「整理・整頓・清掃」された状態に保つことで、プラントや設備の変調にも気付きやすくなります。
南陽事業所では毎月第3水曜日を「事業所安全活動の日」と定め、当日は各部門で一斉清掃も行い、本館管理部門は地域貢献の一環として事業所構外の清掃活動を実施しています。
四日市事業所では、総合パトロールのエリアを10カ所から12カ所に編成し直し、一人当たりの確認エリアを小さくして精度を高めることで、網羅性の向上に取り組んでいます。現場の不安全箇所を改善したほか、良好な事例も抽出し水平展開も図りました。
また、安全活動を活性化させるためには、経営陣が現場の安全活動の優れたところや、改善すべき課題について評価することも重要であるとの考えに基づき、RC委員会委員長による5Sパトロールを行っています。2022年度は新型コロナウイルスの影響で中止となりましたが、評価および表彰の継続は活動の継続性と従業員のモチベーションアップにつながることから、書類審査で対応しました。5S活動優良表彰対象職場(南陽事業所2職場、四日市事業所2職場)に対しては、RC委員会委員長の代理として各事業所長から表彰状が授与されました。

  • 整理・整頓・清掃・清潔・躾を行うことで、職場環境を維持改善する活動。
  • 5S活動構外清掃の様子(南陽事業所)5S活動構外清掃の様子(南陽事業所)
  • 5S活動改善(書類管理)事例5S活動改善(書類管理)事例
  • 5S活動安全通路の自家塗装(四日市事業所)5S活動安全通路の自家塗装(四日市事業所)
  • 5S活動優良職場表彰(四日市事業所)5S活動優良職場表彰(四日市事業所)

KY活動

各事業所、研究所にて独自の活動を実施し、KY実践の定着化を目指しています。
南陽事業所では、ワンポイントKYT※1を徹底強化した実績を基に、非定常作業前にプルダウン式危険予知を行うように基準を改定し、実践型KYのブラッシュアップを図っています。四日市事業所では、「1R特化型KYT※2」を実施し「1人KY※3」などの徹底強化に取り組んでいます。その他にも、外部講師を招き、新入社員を対象にKYTの必要性をテーマとしてKYT研修会を開催しました。東京研究センターでは「1人KY」の定着化を推進しています。
それぞれの拠点において、継続的な活動により自主的に取り組む姿勢が根付いてきています。

  1. 短時間かつ少人数で行う現場で実践的な危険予知を行うための手法。
  2. 危険源を抽出するスキル向上のための訓練。
  3. 作業者一人ひとりが、それぞれの持ち場でこれから作業をはじめるというときに個人単位で行う危険予知活動。
  • KY活動(南陽事業所)KY活動(南陽事業所)
  • KYT研修会(四日市事業所)KYT研修会(四日市事業所)
  • KYT研修会グループ討議(四日市事業所)KYT研修会グループ討議(四日市事業所)

グループ全体での取り組み

グループ全体での保安防災・労働安全衛生の強化を目的に、情報共有のシステムとして「東ソーグループ安環ネット」を構築し、法改正、事故・労災などの情報を共有しています。主な取り組みとして、情報交換や交流を目的に、グループ会社の安全衛生管理担当者が一堂に会する「安環ネット会議」を年2回行っています。他にも、2022年度は外部講師による環境教育(2回)、安全レベル向上のため労働安全衛生教育(4回)を実施しました。
また、東ソーの本社環境保安・品質保証部の担当者がグループ会社を訪問し、現場確認や意見交換などを行う「安全環境交流会」を9社に実施しました。
他にも、従来とは異なる視点での気付きを得る機会を設ける目的で、社外第三者による現場指導の実施も継続しています。

  • 安環ネット会議安環ネット会議
  • 労働安全衛生教育労働安全衛生教育
  • 安全環境交流会安全環境交流会
Topics

富山労働局(奨励賞)受賞

富山労働局(奨励賞)受賞

東ソー・セラミックス株式会社は、令和5年度富山労働局(奨励賞)を受賞しました。
この賞は富山労働局より、安全衛生に関する水準が良好で改善のための取り組みが他の模範であると認められたものです。
全従業員に向けたKYTなどの安全研修の実施や安全大会の開催など、活動の成果が評価されました。

安全確保に向けた取り組み

工事体制の強化

東ソーは、「工事体制の強化」の取り組みについて、協力会社(工事会社)が関係する事故や労働災害においても対策を進めています。
2022年度は、引き続き「工事体制の仕組み検証シート」にて、発生した労災を基にシステム上の欠陥の有無を検証しました。検証シートを運用するなかで、工事管理システムを継続的に改善していきます。また、南陽事業所では東ソーおよび協力会社の相互活動(実際に使用した東ソー独自様式の「リスクアセスメントシート」の事例発表とフォローアップ、記載例の配布など)により、リスクアセスメントレベルの向上に取り組みました。四日市事業所では、「現場パトロールの視点(あるべき姿)」を改訂し、新たに工事品質の確認視点を作成し、設備管理部員をはじめ、各協力会社へ配布することで、安全意識の向上を図りました。

  • 現場パトロールの視点(あるべき姿)表紙(四日市事業所)現場パトロールの視点(あるべき姿)表紙(四日市事業所)
  • 事業所ルールの要点(四日市事業所)事業所ルールの要点(四日市事業所)

事業所内請負作業の安全確保

南陽および四日市事業所内の包装・充填などの構内請負作業を委託しているグループ会社の東ソー物流(株)では、協力会社の労働災害撲滅に向けた活動を推進しており、危険箇所の調査や、製造部門と連携して安全確保のための対策を順次実施しています。南陽事象所では、2021年度にモデル職場を選定して委託業務の体制における問題点の整理を実施し、2022年度はモデル職場以外の請負作業職場にも活動を展開しています。また、東ソーとの定例会議を毎月開催し、請負作業の業務フローや所掌範囲を明確にすることで、危険箇所の抽出・改善を進めています。四日市事業所では未然の事故防止を目的として、過去5年間に発生している事故事例を研究し、毎月、教育を実施しました。現場パトロールは、これまでの指摘中心のパトロールを、声を掛け合いながら現場の声を拾うパトロールへ見直しを行いました。