PROFILE

学生時代の専攻とは無関係の化学業界に飛び込み、すぐに大規模なエチレンプラントへ配属。「現場実習」の期間を経て、現在は製造スタッフとしてプラントの管理・監視に当たっている。

化学分野の魅力は
多くの人々に役立つモノづくり。
東ソーなら自分らしく自然体で成長できる。

なぜ東ソーへ?

大学時代は磁性半導体の研究をしていました。就職活動では「より多くの人に役立つモノづくり」という観点から考え、それまで一度も足を踏み入れたことのない化学分野に大きな可能性を感じるようになりました。多くの化学メーカーのなかで東ソーに決めた最大の理由は、接した社員の方々の人柄です。エレベーターで出会う人たちが皆、気さくに激励の言葉をかけてくださり、面接でも緊張せず、自分らしく振舞えたのが東ソーでした。この会社でなら自然体のまま成長していけると確信し、入社を決意しました。

エチレン・エネルギー製造部の役割は?

エチレン・エネルギー製造部は動力課、芳香族課、エチレン課の3課で構成されており、四日市事業所の中枢を担っています。エチレン課は大規模な設備を有しており、原料であるナフサを熱分解し、蒸留装置にて各成分を分離することで、エチレンやプロピレン及びそれに付随する副製品を精製しています。またユーティリティとして蒸気も発生しておりユーティリティ供給プラントとしての役割も担っています。

中部圏唯一のエチレン供給源。
安全安定稼働を実現するために
プラントを管理・監視する。

現在の仕事は?

現在、当社の四日市事業所は中部圏唯一のエチレンプラントです。ここでつくられるエチレンは高密度ポリエチレンや低密度ポリエチレン、ポリ塩化ビニル等の原料として使用されるほか、他社にも供給されています。そのためプラント停止による影響は大きく、安定・安全運転が求められています。私は製造スタッフとしてプラントの管理・監視を行い、運転状況に異常が出た際の対応を行うほか、現場の作業性向上に努めています。2018年に運転支援システムを導入し、自動化システムと運転員の手作業をうまく融合させることで、プラントの安全・安定運転の向上をめざしています。

プラントの監視でもっとも注意することは?

安全性を最優先しつつ、安定運転を維持することです。とくに注意が必要なのは、生産量を落とす原因となるトラブルです。たとえば分解炉に問題が生じた場合は原料であるナフサを投入できず生産がストップしてしまいます。そうした事態が起きた場合は、各種データから原因を推測し、的確に対処することで速やかな復旧をめざします。プラントの状態は制御装置の各種計測値から判断しますが、プラントを巡回し、目視での点検も行います。

仕事のおもしろさとは?

製造現場は大規模で、設備も多岐にわたります。キャリアの浅い私は、とてもすべての設備に習熟しているとはいえず、まだわからないことも多いです。しかし、知識の点と点が線で結ばれて「分かった」と思える瞬間はとても爽快で、わくわくします。私にとって未知の分野である化学の世界で学ぶことはすべてが新鮮でおもしろいです。
また、おもしろさというより驚いたことですが、東ソーは社長や事業所長が製造現場に足を運び、現場の意見に耳を傾けてくれます。普段、現場が感じていることやプラントを支える思いを直接ぶつける機会が設けられていて、この風通しのよさこそが東ソーの大きな強みだと実感しました。

知識も経験も不足したなかで取り組んだテーマ。
自分なりに考え、模索することで
基礎を身につけることができた。

入社後にぶつかった壁は?

配属直後に取り組んだテーマである「反応器の最適運転条件の検討」です。化学の知識もプラントの知識も不足している状況で、どのように解析を進めるべきか頭を抱えたことを鮮明に覚えています。運転状況は機器の劣化だけでなく、天候や気候などの要因が重なり、思わぬ動きをすることがあるため、さまざまな観点からの検討が必要でした。

その壁に対して、自分なりにどのような答えを出しましたか?

まずは検討する機器に関する資料を読み込みました。次に運転員が普段、どのような調整を行っているかを教えてもらいながら、通常の運転方法の理解に努めました。そうして基本知識を身につけたうえで、過去数年分の運転データを解析し、実績ベースで最善と考えられる運転方法を導出しました。この経験は、現在取り組んでいる「プラントの半自動化」を推進するうえでの基礎になっています。また検討にあたっては、社会人の基礎とされる「連絡・相談・報告」の重要性も実感しました。苦労しましたが、とても得るものが多い体験でした。

あいつに聞けば間違いない。
誰からもそう言われるような
エキスパートをめざしたい。

今、自分に足りないものは?

プラントの知識や化学の基礎的な知識がまだまだ足りません。プラントのトラブルに迅速かつ的確に対応するには、あらゆる可能性を想定して、多様な観点から検討する必要があります。現在は自分の担当エリアに対応するだけで精一杯ですが、早くプラントの全体を把握したいと思っています。そのため、日々、疑問があれば先延ばしにせず、その場でしっかり解決することを心がけながら業務を遂行しています。

3年後の自分はどうなっていたい?

「この部門のことはあいつに聞いたら間違いない」と思われるような、運転員に信頼される製造スタッフになりたい。そのためにも、好奇心を忘れず、現場と積極的に向き合っていこうと思います。また、将来的には担当部門のエキスパートであるだけでなく。さまざまな部門にも幅広く関わっていきたい。そうして知識や経験を積み重ねながら、柔軟な発想で提案できる「現場の新しい風」になれれば最高ですね。

最後に学生へのメッセージを

私にとって、東ソーの魅力はふたつあります、ひとつは現場の魅力、もうひとつは人の魅力です。東ソーには仕事ができるだけでなく、人間的にも魅力のある社員がたくさんいます。だからでしょうか、確かな信念と仕事に対する熱い情熱を持ちつつ、互いを尊重し、成長していける温かさに満ちています。新しい仲間として、この温かい場所で一緒に成長していけることを楽しみにしています。