経歴
2005年〜2010年
営業支援会社
2011年〜2014年
システム開発会社
2014年〜2020年
インターネットプロバイダー
2021年〜2022年
クラウドプラットフォーマー
2022年〜
東ソー入社
経験・スキル
  • ソフトウェア工学
  • 情報システム
  • クラウドコンピューティング
  • セキュリティ
  • 統計学
  • 機械学習
  • プロジェクト管理
  • 技術企画
志望動機

ソフトウェア業界や大学院で得た知見を異なる業界で活かし、利用することで新たな価値を創造したいと考え転職を決意しました。特に化学の分野では研究開発においてマテリアルズ・インフォマティクス(MI)活用の潮流があり、自身の知見とやりたい事を結びつけられるだろうと考え、入社を決めました。

MIを活用して研究開発を加速

現在、研究開発の現場では大きな変革が進んでいます。その一つがマテリアルズ・インフォマティクス(MI)です。従来の研究者の勘と経験に頼る材料開発に対し、先進的MIを活用した開発は大幅な効率化、高度化が期待できる技術として注目を集めています。私が所属するMIセンターは、独自のMI技術の構築に取り組むとともに、情報技術・機械学習・計算科学を活用して、研究開発の加速を図ることを目標に設立された部署です。現在、私は東ソーの各研究所で使用されている様々な実験システムやシミュレーションシステムの連携、統合を図っています。さらに研究者向けのMI教育の導入、MI技術を駆使した材料開発の支援に取り組んでいます。MIの活用は研究開発の課題であった技術の共有化や技術継承についても有効な技術と考えており、今後も研究員との連携を強化し、MI技術を活用した新たな成果を追求していきたいと考えています。

東ソーの研究員に広くMI教育を実施。

私はこれまでの経験を通して情報技術や機械学習の知見を深めてきました。その知識やスキルは現在の仕事内容に直結するものです。また、大学院での研究の経験は、問題解決のアプローチに活かされています。さらに、実務家・開発者としての経験が、現場での実用的な観点や中長期的な視点を見据えた対応、業務・メンバー管理の面で役立っていると感じます。こうしたキャリアのなかで、培った知識やスキルが活かせるのは実にやりがいを感じるものですが、私が特に印象に残っているのが研究員へのMI教育です。言うまでもなく、MIを効果的に活用するには、研究員が活用方法を理解することが重要です。そのため、MIツールの導入やオンデマンド教材など、基礎から実践を学べる環境を整えました。この「マテリアルズ・インフォマティクス技術教育プログラム」はきわめて好評で、今では研究員が興味を持ち、自ら学ぶ姿勢が生まれつつあります。今後は研究員からの要望にも応える形でプログラムを進化させるなど、MIをより定着させるための工夫を続けていきたいと思います。

異なる文化や、コンテキストを楽しむ。

私が東ソーに入社して感じたのは、社員の人柄の良さとボトムアップの社風です。現場の意見を大切にしながら新しい技術を取り入れる姿勢が根付いており、この自由闊達な企業風土が東ソーの強みだと思います。また社員もフレンドリーかつ好奇心が旺盛で、私が前職で身につけた情報技術や業界文化を新たな知見・文化として関心を持つ方も多いです。この柔軟さも技術革新を促進している一因だと感じています。もちろん転職して戸惑う場面が全くなかったわけではありません。製造業である東ソーは自ら生み出す製品に責任を持つことから基本的には堅実な文化です。私が知っている情報通信業界とは仕事の進め方や時間に関する考え方といった「常識」も違います。日常生活も残業がなくなって驚くほど規則正しくなりました。転職にはギャップがつきものですが、こうした文化もコンテキストも異なるなかで、互いの良さを取り入れ、自分自身も変化していくことは実に新鮮で、私自身は面白さを感じています。今後はMIに関わる知見をさらに深め、化学業界における開発の隅々にまで情報技術を浸透させていくことに力を注ぎたいと思います。