政治経済学部 政治学科 卒業
幅広い製品を扱い、人々の生活の根本を支える仕事ができるということから化学メーカーを志望。なかでも、採用過程で出会った社員の方々の穏やかな雰囲気が印象的だった当社への入社を決めた。

※掲載内容は取材・撮影時のものです。

これまでのキャリアステップ

入社年目 経営管理室 南陽経理課に配属

モノづくりの現場を間近に感じられる貴重な機会を得る。

入社後、最初に担当したのは南陽事業所にある固定資産の会計処理でした。巨大な南陽事業所の敷地内にある設備や機器は私にとって想像もできない未知のものばかり。具体的には設備の工事や機器の補修の会計仕訳を行うのですが、まず上がってくる資料の専門用語がちんぷんかんぷん(苦笑)。資料や数字を見るだけでは理解できない部分が多く、積極的に現場に足を運んで、製造、設備保全スタッフに話を聞きに行きました。事務系社員としてモノづくりの現場を間近に感じられる貴重な機会を得て、現場のリアルを肌で知ることができました。同時に自ら知識を吸収しにいく主体性やコミュニケーションの重要性など、社会人としての基礎を身につけることができたと思います。

POINT

東ソーからのポイント解説

メーカーの「原点」を理解するためにも、事務系総合職の初任配属は可能な限り、事業所の経理や物流、人事といった管理部門となります。そこで、お金の流れ、物の流れ、人材を把握しながら、ものづくりの現場に近いところで、実際にどのように製品が作られるのか、そのためにどんなことが必要なのかを学んでいきます。事業所での勤務を数年経験したのちに、それぞれの適性に応じた部署へ異動していくことが多くなっています。

入社2年目 東ソー総合サービス株式会社に兼務出向

経理の奥深さに触れたことが自身のキャリアを考えるきっかけに。

人事系の関連会社に兼務出向し、経理全般を担当。予算作成や実績との乖離分析といった損益管理から、法人税や固定資産税等の税務申告までの一連の業務に携わり、会社の経理の全容を知ることができました。その中で1年目に取り組んでいた固定資産の会計処理は、経理のごく限られた部分だけだったのだなと改めて実感。ほんの1年間でしたが、幅広い経理業務の隅から隅まで触れたことで、経理の仕事の奥深さに一層興味が湧きました。そしてそれが、経理のエキスパートとしての自身の将来的なキャリアを考えるきっかけにもなりました。

入社3年目 経営管理室 南陽経理課で原価計算を担当

経営戦略につながる仕事を任されている緊張感とやりがい。

南陽事業所の固定資産の会計処理に加え、原価計算を担当。ものをつくる製造業において、製品ごとの製造コストを計算する原価計算は必須の業務です。それは適切な販売価格の設定や、事業の利益確保につながる重要な情報源だからです。ここで苦労したのは、製造に関する知識が圧倒的に不足していること。例えば、当社の塩ビがどの原材料をどの程度使用するのかもわからない状態で……。そこで1年目と同じように現場に足を運んで、製造スタッフに聞きながら知識を蓄積していきました。そうして日々勉強しながら業務にあたる中で、自身の業務が経営戦略のベースになっていることへの責任の重さを実感するようになりました。1年目から引き続き、固定資産の会計処理を担当する中で総額120億円の大型設備投資の会計処理も担い、金額面からも重大な仕事を任されているという緊張感とやりがいを感じました。

入社社4年目 経営管理室 管理グループに異動

全社の原価計算を担う、その重責が自身を大きく成長させる。

本社経営管理室 管理グループのミッションは損益に関する事項全般の取りまとめ。具体的には、予算や実績損益などの作成、予算と実績の乖離分析および経営層への報告と、事業部管理部門への経理的なサポートを行なっています。その中でも私は、全社の原価計算と担当事業部のサポートを行なっています。南陽事業所で担当していた原価計算業務との違いは、本社では各事業所で取りまとめた原価計算の結果を受けて、全社的な販売価格、間接費用、最終的な損益まで見る仕事であること。最初は自分が扱う情報量の多さに圧倒されました。しかし、一つひとつ業務に取り組んでいく中で、南陽事業所で疑問に思っていたことの答えが見つかることも多く、自分が一歩ずつ進んでいるという手応えを感じています。同部署では固定費、営業外費用から原価計算、次に事業部ごとの損益、全社の損益、さらに連結子会社を含めた東ソーグループ全体の損益へと、徐々に担当する業務のスケールが大きくなっていきます。今は原価計算を担当する段階ですが、3年後くらいには東ソー全体の損益が見られるようになるのではないかと期待感に胸を膨らませています。

商学部 経済学科 卒業
大学のゼミで化学業界における経営を学んだことがきっかけで、将来性豊かな化学業界に興味を持つ。中でも、スペシャリティとコモディティの両方の製品群を併せ持つ当社に魅力を感じ、入社を決めた。

※掲載内容は取材・撮影時のものです。

これまでのキャリアステップ

入社年目 東ソー物流株式会社に出向

事業における出荷というプロセスの重要性を知る。

入社後、物流を担う関連会社にに出向し、四日市事業所から出荷される製品の車両手配を担当しました。出荷先のほとんどはユーザーの工場。ユーザーは東ソー製品が予定通り届くことを前提に生産計画を立てているため、納期通り確実に輸送することが極めて重要です。しかし、トラック不足が叫ばれる中、毎日大量に出荷される製品を滞りなく輸送するのは決して簡単なことではありません。そのため複数の物流会社の方々と信頼関係を構築した上でスムーズな協力体制のもと、車両手配を行うことに心を砕きました。そうした中で、事業所で生産される多様な製品が、どのようなユーザーに出荷されているかを学ぶことができました。また、事業における出荷というプロセスの重要性を知るとともに、それは多くの物流会社によって支えていただいて、はじめて実現できているのだと認識できたことは私にとって大きな収穫でした。

入社2年目 物流管理の部署に異動

物流管理を担い、自社の生産・出荷活動への理解を深める。

車両手配の部署から、物流管理の部署に異動。四日市事業所で生産される各製品の物流効率化や、月次の損益や出荷量をまとめる物流費管理、コスト削減、トラブル対応等の業務に従事しました。その中でも印象に残っているのは、納品先別にタンクローリーの運賃の見直しを実施したこと。高速道路料金や燃料費の変化に伴い、その実態に即した運賃に再設定したことで、より適切なコストで物流会社に発注でき、それにより安定的な物流の構築につなげることができました。この仕事で感じた醍醐味は、事業所の生産〜包装・充填〜出荷という一連のプロセスに、現場で直に関わり、自社の生産・出荷活動への理解を深めることができたこと。それは、のちに営業担当になってからの大きな財産にもなっています。

入社5年目 化学品事業部 ソーダ営業部に異動

物流業務の経験を活かし、当社製品のシェア拡大に貢献。

化学品事業部 ソーダ営業部に異動し、主に塩酸と次亜塩素酸ナトリウムの営業を担当しました。どちらの製品もコモディティ製品で幅広い産業で使用されており、生産量も膨大。当然、販売先は食品、電子部品、医薬、製紙、製鉄、非鉄金属、浄水場等まで多種多様です。それだけに当初は各業界の基礎知識はもちろん、ユーザーの事業内容、どのような用途で当社製品を活用しているかなど、覚えるだけでも苦労しました。当時のミッションは、既存顧客をメインとした当社製品のシェア拡大。そのため面談の回数を重ねるとともに、日々の業務でのレスポンスを正確・適切に行うことを心がけ、より一層の関係構築に努めました。そんな中、自分の力を発揮できた成功事例の一つは、四日市事業所での物流業務の経験を活かして、物流に課題を持つユーザーに解決策を提示できたこと。例えば、販売ロットを少し大きくして輸送を効率化することで安定供給をユーザーに提供し、シェア拡大につなげたのもその一例です。コモディティ製品は、コストに占める物流費の占める割合が大きく、それだけに販売能力×物流能力の提案が極めて重要であることを体感しました。

入社8年目 固型苛性ソーダの営業担当になる

情報分析のもと、世界各国への適切な輸出を実現する醍醐味。

現部署にて固型苛性ソーダの国内営業・輸出営業の担当に。固型苛性ソーダも洗浄剤、メッキ、食品、化学工業等、多岐にわたる分野で使用される重要な基礎化学品です。そうした幅広い分野の数百社を超える各ユーザーや商社との販売窓口として、関係構築や情報交換を行い、新規案件があれば積極的に提案〜拡販活動を行います。中でも今面白さを感じているのは、世界各国への固型苛性ソーダ輸出の数量や価格の調整を担っていること。世界市況や各国の動向、貿易統計、さらにユーザー、商社からの情報を参考にしながら、どの国に、どのような価格で輸出することが、当社の事業にとって最適かを考えながら、毎月の販売数量・価格を決めていきます。私の取り組み次第で実績が大きく変わるだけに責任重大ですが、その分、学べることもやりがいも大きいです。また最近、ようやくコロナ禍で中止していた海外出張を再開。これまであまりリーチできていなかった東南アジアに出張し、現地での情報収集の重要性を痛感しました。今後もできる限り、確度の高い情報の収集に努め、世界中への固型苛性ソーダの拡販に貢献していきたいと考えています。