2003.05.27

ニュースリリース

日本ポリウレタン工業向けアニリン生産設備を建設

東ソーは、当社が35%出資する関係会社である日本ポリウレタン工業(本社:東京都港区)南陽工場における今後のMDI(ジフェニルメタン・ジイソシアネート)などのコスト競争力強化に対応するため、MDIの主原料であるアニリン生産設備を当社南陽事業所内に建設することを決定しました。生産能力は年産15万トンで、2005年3月に完工する予定。投資金額は約170億円。
日本ポリウレタン工業は、当社南陽事業所に隣接し、イソシアネート(ウレタン原料)を中心に事業展開しています。主として硬質ウレタンフォーム用の原料であるMDIはアジア最大の生産能力を有しています。今後、イソシアネートは年率10%近い需要の伸びが期待されています。

 東ソ-はイソシアネートの原料である塩素、苛性ソーダ、及びユーティリティを日本ポリウレタン工業に供給するとともに、同社で副生される塩酸は当社の塩ビモノマー原料として回収・利用しています。このように当社のビニル・チェ-ン事業と日本ポリウレタン工業のイソシアネート事業は、塩素の有効活用を通じ優れた経済合理性で結ばれ、「ビニル・イソシアネート・チェーン」事業として一体的な運営を行っています。

既に東ソ-は日本ポリウレタン工業のコスト競争力強化策の第1弾として、原料転換による一酸化炭素生産設備を2004年6月完工予定で建設中です。今回それに続く第2弾として、MDI事業の主原料として従来日本ポリウレタン工業が外部購入していたアニリンの生産設備を建設し、日本ポリウレタン工業に供給することとしました。これら一連の施策により「ビニル・イソシアネート・チェーン」事業の競争力が一段と向上することとなりますが、今後とも両社は密接な繋がりを深め、より積極的な事業展開を図っていきます。