1997.03.27

ニュースリリース

医用情報向け1.3GBのMOディスク発売について

東ソーは、医用画像の電子保存に認められている共通規格の適合認定を受けた5.25型(130mm)1.3GB(ギガバイト)容量のMO(光磁気)ディスク(商品名;TOSOH MO TODC-5D10I)を来月15日より発売する。

 近年、高度福祉・高度情報社会を目指して、医用情報分野における電子化が進んでいる。この中でX線やCTなどの画像情報量の肥大化は特に急で、その対策としての電子保存の標準化が、日本PACS研究会と財団法人医療情報システム開発センターとの共同によるIS&C委員会において進められてきた。この成果を踏まえて厚生省は、94年3月、これまでフィルムでの5年の保存を義務付けていたX線やCTなどの医用画像の電子保存を正式に認める通達を出した。この通達の中で厚生省は、医用画像の電子保存を認めるに当たっての技術基準を示し、技術基準を満たしていることの確認を容易にするための手段としての共通規格の制定と適合確認の実施を(財)医療情報システム開発センターで行うことも併せて示している。各医療機関はこの共通規格の適合認定を受けたシステムとMOディスクを用いれば、従来のフィルム保存の代わりに電子保存することが正式に認められることとなった。

 東ソーは、医用画像情報の電子保存の必要性・重要性に早くから注目し、IS&C委員会に初期の段階から参画、94年には、共通規格の基礎となっているIS&C規格の適合を受けた5.25型650MB容量のMOディスク2種(ノンセキュリティータイプのTODC-5A10NとセキュリティータイプのTODC-5A10I)を上市し、95年には、TODC-5A10Iは共通規格の適合認定を得た。これらのMOディスクは、すでに広く医療現場で使用されている。

 今回発売のTODC-5D10Iは、昨年、5.25型1.3GB容量のMOディスクとそれを駆動するドライブの共通規格が追加制定されたのを受けて、速やかに適合認定を取得、医療現場での使用環境を早急に整えるべく、本年4月15日から発売を開始することに至った。なお、1.3GBの容量には圧縮無しのX線画像で約150画像、CT画像で1,000画像以上の保存が可能。

 従来に比べ2倍容量の1.3GBのMOディスクが医用画像の電子保存に使えるようになったことにより、高度福祉・高度医療社会の実現へ向けて、医用画像の電子保存の普及は今後ますます加速されることが予想される。