1996.08.27

ニュースリリース

ごみ固形燃料の採用について

東ソーは、南陽事業所(山口県新南陽市)で生産しているセメントの燃料として、RDF(Refuse Derived Fuel;ごみ固形燃料)を採用することに対し、検討を開始した。 これは、新南陽市が計画しているRDF化計画に沿うものであり、市のごみ処理設備完成後の99年4月よりの実施を予定している。

 ごみ問題は日常的な次元に止まらず、地球環境問題であるとともに、資源・エネルギー問題にも深く結びついている。こうした認識のもと、各方面からごみを単に燃やして埋めるのではなく、リサイクルをできる限り推進する循環型の処理への転換が提言されている。 新南陽市では、環境・人にやさしい資源リサイクル社会の実践を目指し、その一環として、市内で排出された可燃ごみを乾燥させた後、石灰を加え圧縮・固形化し、チップ状にして燃料として再利用するRDFを積極的に推進することとしている。

 東ソーでは、今後、付帯設備の建設ならびに燃焼技術を確立し、RDFを燃料として使用する。また、燃料として用いたRDFの燃え殻(灰分等)もセメント原料として再々利用することにより、ごみの再利用を超える高度なリサイクルシステムが構築できることとなる。尚、本セメントプラントにおいては、93年より年間約220万本の廃タイヤも燃料として使用している。

 東ソーは昨年10月よりごみ焼却設備で発生する飛灰中に含まれる重金属を不溶化する重金属固定剤を開発・発売、本年5月には南陽事業所で塩素系に続き臭素系廃液処理設備の稼動を開始、ユーザーからのハロゲン系廃液の処理要請にも応じている。また本年4月には関係会社のオルガノ(株)と環境修復エンジニアリング事業を目的とした環境テクノ(株)を設立するなど環境事業に注力しているが、今後もこの分野を更に強化・育成して行く。

(ご参考)新南陽市のRDF計画につきましては、本日(8月27日)開催されました新南陽市議会にて発表されております。