社外からのコメント

東ソーならではの価値を創造し、社会課題の解決に貢献されることを期待しています。

1959年から35年間、北海道大学で有機合成反応の研究を行い、2010年にノーベル化学賞を受賞された北海道大学の鈴木名誉教授。2008年から東ソーの有機化学分野の技術アドバイザーとして、研究開発推進にご協力いただいています。今回「東ソーの研究開発」へのご意見をいただきました。

写真:北海道大学 名誉教授 鈴木 章

北海道大学 名誉教授
鈴木 章

1930年北海道むかわ町生まれ。1960年北海道大学理学研究科化学専攻博士課程修了。1963年米国パデュー大学博士研究員などを経て、1973年北海道大学工学部応用化学科教授に。1979年パラジウム触媒と塩基の作用により、有機ホウ素化合物と有機ハロゲン化合物とのクロスカップリング反応に成功。一般に「鈴木カップリング」と呼ばれる、この画期的な有機合成法の発見により、2010年にノーベル化学賞を受賞。

有機化学が専門である私にとって、東ソーは無機化学の会社という認識でした。しかし、東ソーの皆さんと関わるうちに、無機化学と有機化学の両方で強みをもって事業展開していることがわかり、驚かされました。さらに最近では、高分子化学やライフサイエンスを基盤とする事業にも注力するなど、歴史ある総合化学メーカーとしての強みを感じています。一方で技術ディスカッションなどに参加してみると、意欲に溢れ、元気で前向きな若手研究者が多く、将来にも期待がもてます。

東ソーは、私が見出した「鈴木カップリング反応」の工業化に長年取り組み、特に最近では、この反応を使った有機EL材料の開発にも力を入れていると聞いています。反応の開発者として、有機EL分野の技術進展を楽しみにしています。

また、東ソーの研究開発内容全体を見渡してみると、企業としての発展はもちろんのこと、化学で社会の課題を解決しようという強い意志を感じます。今回の座談会のテーマであるSDGsの達成に貢献していくことも、その意志のあらわれだと思います。なかでも、無機化学を利用した「自動車排ガス浄化触媒」や、有機化学を利用した「重金属処理剤」などは、環境問題の解決に貢献する本当に価値のある研究成果であると思います。

私は、学生時代に一冊の本と出会い、化学の魅力を知り、研究者の道を志しました。そして、多くの人が不可能だと思い、誰も挑戦していなかった反応開発の研究に取り組んだことが、幸運にもノーベル賞受賞のきっかけとなりました。

日本は石油や鉱物などの資源に乏しい国です。そんな日本にとっての最大の資源は、ユニークで付加価値の高いものづくりであり、それを担う人材だと私は考えます。東ソーの研究者の皆さんにも「化学で社会の役に立つ」という志をもち、誰もチャレンジしたことがないような新たな研究開発テーマに積極的に取り組んでもらい、東ソーの企業理念である『化学の革新を通して、幸せを実現し、社会に貢献する』を実践し続けてほしいと願います。

社会の発展のために化学技術が果たす役割は、今後、ますます大きくなっていくでしょう。無機化学と有機化学を併せもつ東ソーならではの価値を創造し、これからの社会課題の解決に貢献されることを期待しています。

テーマ1
SDGsとさまざまな
関わりを持つ
東ソーの研究開発
テーマ2
多様な研究開発の
シナジーをどのように
発揮させていくか
テーマ3
企業メッセージに
寄せる思いと将来の希望
社外からのコメント
ノーベル化学賞受賞 北海道大学 鈴木章名誉教授
参加者プロフィール