Interview

社員インタビュー 02

無限の可能性を秘める
夢の素材“ジルコニア”の
未来を拓く研究開発の仕事とは?

伊藤 武志
アドバンストマテリアル研究所 セラミックスグループ
2009年入社

Profile

1年目は、ジルコニア粉末を製造するプラントの運転管理やユーザーから寄せられる各種問題の解析を実施。2年目は東京研究センターで新規ジルコニア粉末の研究に従事。3年目から子会社の東ソー・セラミックス株式会社に出向し、新規製品の量産化に向け、生産技術の構築や生産管理を担当する。そして5年目からアドバンストマテリアル研究所にてセラミックスの焼結向けの新規製品の開発を行っている。

学生時にインターンシップ生として
研究所の実際の業務を体験できたことが
志望度を高めるきっかけになりました。

東ソーへの入社の決め手は?

学生時代は無機分野を専攻しており、ジルコニアやゼオライトなどのセラミックスの分野において世界シェアが大きい東ソーならば、先端的な研究ができるのではないかという期待を持っていました。また、インターンシップ生として研究所の実際の業務を体験できたことも志望度を高めるきっかけになりました。約2カ月でしたが、研究開発に対して真剣に取り組む先輩社員の姿が印象に残っており、当時学生であった私にも親切に丁寧に仕事を教えてくれたことが今も心に刻まれています。

アドバンストマテリアル研究所セラミックスグループとは?

セラミックス焼結事業品向けの新しいセラミックス素材の開発、射出成形用の機能性コンパウンドの開発、射出成形技術の開発と、大きく分けてこの3テーマがメインとなっています。焼結製品の開発には、これら全てのテーマが密接に繋がっており、素材から成形までの一連の技術を総合的に構築することが、他社との差別化やスピーディな製品開発に繋がると考えられています。

将来的には用途の広がりも期待でき、
二色成形技術が確立できれば、
ビッグビジネスへの発展も夢ではありません。

現在の仕事は?

材質または色が異なる樹脂を交互に成形するセラミックスの二色(多色)成形技術の開発を行っています。セラミックス成形品の製造には、樹脂成形品と異なり、成形品の脱脂、焼成、機械加工・研磨という複雑な工程があり、特にセラミックスの二色成形品を得るには脱脂以降の工程の制御技術の確立が必須です。中でも焼成工程では、処理温度が1500℃ほどの高温プロセスであり、且つ、成形体は焼結に伴い、体積収縮がおこるという大きな問題があります。そこで私は今、製品の変形・割れの発生の抑止、二材の界面接合強度の確保、そしてデザイン精度の確保をテーマに、用いる二材の原料設計から焼結技術までの検討を行い、カラージルコニア二色成形技術の確立を目指しています。最終製品は、高級時計や高級装飾品など。将来的には用途の広がりも期待でき、二色成形技術が確立できれば、ビッグビジネスへの発展も夢ではありません。

「失敗も価値ある経験のうち」という
考え方が浸透しており、若手が萎縮することなく
大胆にチャレンジできる環境があります。

仕事の面白さは?

自分の携わった製品が上市された時はもちろんですが、製品化する上で技術的な課題をブレイクスルーし、製品の品質が向上した時が最も面白みを感じる瞬間です。東ソーのジルコニアの品質は世界的に評価されており、さらに大量ロットで、歩留まりよく安定的に造れるというメリットもあって、圧倒的な市場優位性を維持しています。この位置づけも、仕事のやりがいにつながっています。また、比較的早い段階で若手に大きな仕事が与えられ、自分の考えをベースに仕事を進められるところも魅力です。もちろん若さゆえ、失敗も沢山ありますが、「失敗も価値ある経験のうち」という考え方が浸透しており、萎縮することなく大胆にチャレンジできる環境は素晴らしい。チャレンジをしっかりと支えてくれる先輩たちの存在も大きいですね。

ぶつかった壁はありますか?

お客様への納品スケジュールが確定していた製品に、製造過程で新たな不具合が発生したケースです。お客様に納品するための製品を作製しつつ、並行して不具合の要因解析を進めるという非常にタイトなスケジュールで対応しなければならず、非常にタフな状況を経験しました。

その最大の壁をどう乗り越えましたか?

製造現場に頻繁に足を運び、現場の担当者から事細かにその状況を聞いたりして、とにかくお互いに密にディスカッションする機会を設けました。その中でお互いに納得する形で、どのように対策を講じるか、またどのようにしてリスク回避をとるかを決定。容赦なく迫る納期を見据えながら、解決するための施策を地道に練り、実践しながら、なんとか乗り切りました。結果的に研究と製造の連携パワーが磨かれたことを思うと、今回のケースはピンチをチャンスに変えたという見方もできます。

目先のニーズだけに捉われることなく、
数年先、数十年先の将来を見据え、
持続性のある研究テーマを確立したい。

自分に足りないものは?その克服法は?

現在、開発検討しているテーマに関連する市場の情報収集が十分にできていないことです。また、新しいテーマの探索や提案なども十分にできておらず、もっと視野を広げて、未来にも目を向けていかなければ、と思っています。時間を有効的に使い、学会や研究機関などに足を運んで最新の情報収集をしながら、現在の市場に強く、そして未来の市場創造アイデアにも富む、そんな研究者を目指したいですね。

3年後の自分を想像してみてください。

目先のニーズだけに捉われることなく、数年先、数十年先の将来を見据え、持続性のある研究テーマを確立できるようになっていたい。セラミックス素材であるジルコニアは、市場拡大の可能性も無限大です。機能性コンパウンドの開発の余地はまだまだ十分にあり、さらに射出成型技術を磨き上げていけば、とてつもなく大きなビジネスに育っていくはず。だからこそ、世界があっと驚く研究成果をどこよりも早く創出したいと思っています。そして将来的にジルコニアを東ソーの事業柱にするための貢献を果たすことが私のキャリアビジョンです。

最後に学生へのメッセージを。

就職活動は大変ですが、自分がやりたい仕事に就くためにも、自信を持って前向きに、学業とともに頑張ってください。また、これほど多くの社会人と会って話しができる機会はそうそうなく、自分の視野を広げるチャンスでもあります。満足のゆく就職活動になるよう応援しています。悔いの残らないように、日々を過ごしてください。

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