The Inherited Advantage

受け継がれる強み

研究開発

Saori Ueda
上田 さおり
ファンクショナルポリマー研究所
有機電子材料グループ
2012年入社
Masao Tanabiki
田靡 正雄
ファンクショナルポリマー研究所
有機電子材料グループ
1998年入社

東ソーでは、「環境・エネルギー」「ライフサイエンス」「エレクトロニクス」の3つの成長分野の研究開発に注力し、3年間で800億円もの金額を成長分野に投資予定。研究開発者たちは自らの好奇心と探究心を挑戦と創造のエネルギーに変えて、日々革新的な成果を目指しています。田靡と上田もまた、プリンテッドエレクトロニクスという成長分野テーマと向き合い、新たな製品、新たな事業の創造にチャレンジしています。2人の対話からここ東ソーに受け継がれる研究開発の強みを感じてください。

Theme 01

革新的な成果に向けて、全員がモチベーションを高め、挑み続ける。

田靡 有機電子材料グループは、印刷で電子デバイスを作製する技術「プリンテッドエレクトロニクス」の研究を行っています。従来技術では困難な大面積、フレキシブル、軽量な電子デバイスの作製が可能になると期待されており、私たちは、製品化に向けて、材料の開発に加え、印刷するために使うインク配合や印刷手法の構築に挑み、さらには実際のデバイスを作製し、駆動実証を行っています。グループの発足が2012年で、ここに新卒で配属されたのが上田です。

上田 最先端の研究開発に携われる期待と不安が入り混じる心境でのキャリアスタートとなりました。でも今は、多くの方に相談に乗っていただき、グループで協力して研究を進められる雰囲気の中で仕事ができています。

田靡 私たちのグループで取り組むプリンテッドエレクトロニクスは、材料技術、プロセス技術のいずれも不確定なところが多く、革新的な成果を残せば、世界市場を席巻することも可能で、そこを目指して全員が高いモチベーションとともに挑み続けています。

上田 今、私は特に材料の評価に注力しています。開発材は積層体の一部として使用するのですが、この積層体の構造や、他の層との組み合わせ、積層の仕方などによって性能が変化します。どのようにすれば開発材を最大限活かせるか、検討を続けています。その検討の先に事業化という目標が達成できるとうれしいですね。

Theme 02

若さならではの発想を活かし、自由に挑み、経験を積むことができるそれが、東ソーの研究開発の特徴。

田靡 東ソーの研究開発の特徴は、若いうちからテーマを任され、自由に挑める環境の中で、経験を積めること。無機・有機・高分子・バイオなど研究員の専門分野も幅広く、他分野の研究員の知見に触れながら技術の共有や連携もできるので、自らの研究テーマを多彩な角度から検討し、発展させることができる。私も挑戦させてもらいました。それは上田も同様だと思います。

上田 現グループに配属してから2年間の私の担当は、新規材料の合成と評価がメインでした。研究3年目にそろそろ違うテーマに取り組みたいと考え、年数回実施される上司との面談の際、より製品に近い開発にも挑戦してみたいと申し出て、印刷技術の構築というテーマを任せて頂きました。

田靡 印刷装置については社内の誰も扱い方が分からない中で、導入する装置の仕様決定から携わってもらい、試行錯誤を繰り返し、実際に印刷してデバイスを駆動させるところまでもってきてくれました。推測するに、上田は勉強家で、自分でも気づかないうちに深いところまで理解している…というタイプじゃないかな(笑)。また、ミッションを必ずやり遂げるタフさもあります。実験の着眼点もユニークで、良い意味で想定外のデータを取ってくるという面もあり、グループに刺激を与えてくれる存在となっています。

上田 そう言っていただけて良かったです。

田靡 今や上田は重要な戦力です。例えば、材料物性の評価方法を考え、提案してくれたこと。あれは革新的な発見で、今やグループの中でフル活用されています。

Theme 03

伝える力で求心力を高め、周りを巻き込みながら研究のレベルアップを図れる研究者へ。

田靡 研究部門では、その道の専門家を高度専門職として位置づけて育成する仕組みがあります。上田は、この仕組みに興味ある?

上田 もちろん興味はありますが、今はとにかく様々なテーマに挑んで経験を積みたいです。その延長線上に、究めたい対象を見つけることができたらいいなと思っています。

田靡 そうですね。今は、インプットとチャレンジの時期。視野を広げ、研究員としての幅を広げていってほしいですね。あえて今、アドバイスするとしたら、自分の仕事やテーマや成果を人に伝える工夫をした方がいいということ。そうすればもっと議論が深まり、有益な助言や提言も集まり、それによって研究も一気に進むはずだから。

上田 田靡さんに貸していただいた、論理的に考えて人に伝える、という内容の本ですが、まだ読んでいません。すみません。田靡さんが作成する資料は、見やすく、読みやすく、理解しやすい構成になっていますよね。これから読んで近づけるように頑張ります。

田靡 少なくとも今よりは(笑)。いいものを持っているのに、それが周りに伝わらないのが、もどかしくて。

上田 今後はより多くの人に、より分かりやすく伝える努力をして、周りを巻き込みながら研究のレベルアップを図れる、そんな研究者を目指したいです。

Theme 04

研究段階から事業化を想定して考え、動くアプローチが重要になってくる。

田靡 私たちの研究テーマは、これから社内外にアピールする機会が増えてきます。競合他社を凌駕するためには、研究成果を事業化するまでのスピードが鍵になる。そのためには、今まで以上に事業化を意識したアプローチが重要になってきます。研究段階から事業化を想定して考え動いていかないと、いくら優れた研究でも事業化競争に乗り遅れてしまうのです。

上田 先日、私がある現象を理解するための検証をしようといていたときのこと。田靡さんからいただいた「今回分かったことを応用して、よりユーザー向けの検討をしてもいいのではないか」という助言は、まさに“事業化への意識”ということですね。

田靡 その通りです。報告会では、どうやって研究を次のステージに引き上げるかを意識して聞いています。さらに、社内外の人脈を通じて情報を収集し、多くの人と議論しながら、プリンテッドエレクトロニクス材料の開発戦略を練っているところです。

上田 なるほど。それこそが研究リーダーの役割なんですね。次のステージへ向けての戦略披露を楽しみにしています。

PAGE TOP