The Inherited Advantage

受け継がれる強み

製造

Takeshi Kageyama
景山 健史
南陽事業所ウレタン第二製造部
ウレタン原料第一課
2012年入社
Makoto Oda
小田 誠
南陽事業所ウレタン第二製造部
ウレタン原料第一課
1995年入社

プラントエンジニアは、プラントの維持や改善のみならず、生産管理や設備増強にも関わり、そして日々のトラブル対応もこなさなければなりません。化学や化学工学のみならず、電気や計装、設計、法令など幅広い知識が必要であり、極めて奥深い業務といえます。ウレタン原料第一課の小田と景山は師弟関係にあり、常に製造現場が最適な状態で機能するよう、ともにプラント管理のスペシャリストとして日々活動中。二人の対話を通じて、ここ東ソーに受け継がれる製造の強みを感じていただけたら、と思います。

Theme 01

極めて厳密な管理が必要な現場であることを常に意識しながら。

景山 入社以来、ずっと小田さんに「製造とは」「プラント管理とは」を教わり続けています。様々なテーマを与えていただき、厳しく、丁寧に、着実に成長へと導いていただいています。

小田 私たちは、ナフサの水蒸気改質によってウレタン原料となる一酸化炭素を製造するプラントを担当しており、東ソーイソシアネートチェーンの最上流に位置しています。プラントの広範囲で高圧の毒性ガスや可燃性ガスを取り扱っており、プラント管理には高度な技術力に裏づけされた安全性・安定性が求められます。一瞬のトラブルが大事故に繋がる可能性があり、極めて厳密な管理が必要な現場であることを意識の中に叩き込むために、少々厳しい指導をしたかもしれませんね。

景山 私たちが置かれている状況や果たすべき役割、そしてプラントエンジニアが身につけるべき知識、スキル、体験すべき仕事を、分かりやすく説きながら順序立ててご指導いただき、本当に助かっています。ありがとうございます。

Theme 02

情報共有に加えて重要なのは技術者としての視点。そして俯瞰力と解析力と対応力。

景山 配属されてすぐに任されたのが、プラント内の制御プログラムの改造でした。大学の専攻は化学工学だったので、当然プログラムに関わるのは初めて。詳細プログラムチャートの資料もなく、手探りで改造に取り組みました。とりあえず形になりましたが、小田さんに「自分自身は理解できたかもしれないが、みんなが理解できるものにならなければ設計思想が失われる」と言われ、再トライ。プログラミング手法を一から学び、誰が見ても分かるロジックを組み、完成させました。

小田 プログラムに限らず、技術資料にしても、報告書にしても、仕事はみんなが理解して伝承できるものでなければならないということを伝えたかったんです。

景山 はい。勉強になりました。あれ以来、自分の仕事のみならず、周りのメンバーの仕事にも目を配り、気を配り、視野を広く持つこと、そして資料や報告書においても、全員が理解できる内容を意識しています。

小田 私が常にホワイトボードを使って、そこに全員で共有すべき重要事項を書き留め、注意喚起を促すのも、意識的にやっていることなんです。特に厳密なプラント管理が問われる私たちの仕事は、情報共有が生命線。ここを怠ると事故やトラブルに繋がるからね。

景山 技術検討やトラブル検討などで使うホワイトボードですね。打ち合わせに参加できないメンバーにも伝わる内容で、見事に情報共有が成り立つものになっています。

小田 そして技術者としての視点も重要です。ついつい近視眼的になりがちですが、絶えずテーマを俯瞰して、いろんな角度から見て、考え、解決策を探るというスタンスが不可欠です。

景山 省エネ対策として反応炉の燃料使用量の削減に取り組んだときも、小田さんから「途中過程で一か所でもうまくいかなかったときのことを考えているか?」と言われ、ハッとしました。私は全てうまくいく想定しか頭になく、各ポイントでのトラブル想定という視点が抜けていました。そこで、起こり得る可能性をすべて洗い出し、実効案の完成へ。改善検討における考え方の勉強になりました。

小田 事象を広く捉える俯瞰力、網羅的に検討を行う解析力、そして複数の事象が複雑に絡むトラブルを論理的に解明し、解決する対応力など、私たちには身につけるべき力が沢山あるんです。

景山 だからこそ、奥深く、面白いフィールドなんですね。

Theme 03

苦労の積み重ねによるスキルアップこそ、私たちプラントエンジニアの技術財産。

小田 景山には今、プラントの計装・電気関係の主担当を任せています。プラント内には数多くの装置や計器が設置されており、一つでも不具合が生じればプラントが停止し、多大な損失に繋がる可能性があるため、極めて重要なミッションです。

景山 はい。重々承知しています。あるとき、COプラントの一部を構成している水素精製装置が停止するトラブルが発生しました。原因は現場計器からの計装信号通信不具合ですが、現場計器から運転制御室までの部品やケーブルは複雑に配線されていて、どの部分に不具合があるのかすぐには判明しませんでした。図面や現場の状態を確認しながら事象を分解し、順序立てて不具合箇所の絞り込みを実施することで原因究明に至り、事なきを得ました。

小田 あの一件は見事でした。事象の分解から原因究明までのアプローチも正しく、仕事への着手の準備やその後の進め方が格段に良くなっています。また、これまでは自分の考えを抑えて譲る姿勢があったけれど、今は理論的に自己主張できるようになってきたと思います。

景山 幾つものトラブル対応の場数を踏んで、自然に身についたのかもしれません(笑)。

小田 実はトラブル対応が、いちばん勉強になるんです。私自身もそうだったけど、難解であればあるほど、身につくものも大きい。語弊を恐れず言うなら、トラブルはチャンス。スキルアップへのね。

景山 振り返ると、確かにそうですね。苦労の積み重ねによるスキルアップこそ、私たちの技術財産なんですね。

小田 その通りです。

Theme 04

私たちが管理するプラントを、世界一安全で安定したパーフェクトなものに。

景山 小田さんはプラント内の技術や過去に起きたトラブルなどをまとめたものを技術報告書として多く残しています。担当以外の人や、新しく部署に入ってくる人が見てもその内容が分かるように配慮されていて、まさに私たちの技術バイブルとも言うべきもので、非常に重宝しています。

小田 プラント技術の奥は深く、勉強することは満載です。景山もこれからは自分が得た知識を周りに広めていく、残していく立場にもなってきます。だからこれからは私と同様、技術の蓄積と伝承という意識をもって、仕事をしてほしいと思います。

景山 はい。肝に銘じます。そしてプラントにおける技術的な根拠や原理原則をいつでも情報共有できるような環境づくりを進めていきます。

小田 近年、製造オペレーターの若返りも進み、プラント技術の伝承は事故や災害防止の観点からも積年の重要課題です。そこで東ソーでは今、 “Know-why”文化の定着を進めています。

景山 一人一人が作業や操作をする場合に手順や基準に対して“なぜ”と考える、そしてその疑問に技術的な根拠や原理原則を裏付けしていくというアプローチですね。

小田 そのアプローチを、必要な技術・スキルの見える化や伝承に繋げているくのが狙いです。一朝一夕にはいかず、地道な活動ですが、この活動のPDCAが回る仕組みを構築することで、さらに強い製造チームへのレベルアップを目指していきたいですね。

景山 はい。その上で、私たちが管理するプラントを、世界一安全で安定したパーフェクトなプラントにしていきましょう。

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