

東ソーは、コモディティ、スペシャリティの2つの分野を軸とする、ハイブリッド経営を推進しています。「クロル・アルカリ事業」及び「石油化学事業」をコモディティ分野、「機能商品事業」及び「エンジニアリング事業」をスペシャリティ分野と位置づけています。
コモディティ分野は、私たちの身近な生活を支えている基礎化学品を中心に構成されており、社会貢献度の高い製品を多く有しております。一方、スペシャリティ分野は、独自の技術力をもとに高付加価値化を追求した製品群を指しており、世界トップシェアを持つもの、時代の先端をリードしていく製品が多数あります。
これらの各事業をバランスよく発展させながら、技術面や生産面で大きな相乗効果を生み出しています。これこそが、各事業の長所を活かし合い、1つの会社として成長していく“ハイブリッド経営”なのです。
現在、東ソーでは生産と技術の両面にわたってイノベーションを推進し、コモディティ分野とスペシャリティ分野における強力な商品のラインアップにより、あらゆる化学領域に対応できる技術力と経営力をもつハイブリッドカンパニーとして、さらに大きく飛躍しようとしています。

東ソーの南陽事業所は、敷地面積300万u。単一の工場としては日本最大級の規模を誇り、電力会社並みの発電能力、大型船舶が接岸できる港湾設備を有する等、世界トップレベルの生産インフラが整っています。
その南陽事業所では、塩の電気分解から塩化ビニルモノマーに至る「ビニル・チェーン」を展開。また、同事業所に隣接するグループ会社の日本ポリウレタン工業では、ポリウレタンの原料になる「イソシアネート」や機能性ポリウレタンの事業を展開しています。このビニル・チェーンとイソシアネート事業を一体的に運営する「ビニル・イソシアネート・チェーン」によって、東ソーはきわめて高い競争力を獲得しています。この一環体制の整備は、当社の、アジアをはじめグローバルな市場を視野に入れた事業展開の基礎となっているのです。
また、同事業所内にある「技術センター」では、グループ全体の生産技術やエンジニアリングに関する研究を行っています。特に「ビニル・イソシアネート・チェーン」では、関連製品の工業化や技術改良など、運営のさらなる最適化・効率化に取り組み、たゆまざる競争力強化に努めています。

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東ソーでは、コモディティとスペシャリティ、それぞれの分野におけるR&D戦略を強化しています。特にスペシャリティ分野では、有機化成品、高機能材料(機能材料・電子材料)、バイオサイエンスのそれぞれの事業において、主導的な地位を確立、保持するための商品群の創出と規模拡大を加速しています。
東ソーの研究開発は、次の4つの研究・技術拠点で行われ、東ソー単体で500名強、連結ベースで1,000名弱の技術者が中心的役割を担っています。
●「南陽研究所」
スペシャリティ事業開発の拠点として、既存事業の強化や、電子材料、環境・エネルギー関連製品、特殊ポリマーなどの研究開発を行っています。
●「四日市研究所」
石油化学製品の開発拠点として、触媒、重合、物性制御、成形加工など、高分子分野における基盤技術の構築を図っています。
●「東京研究センター」
先端技術創出の拠点として、電子材料やニューセラミックス、バイオサイエンスなどを中心に、新製品開発や先端技術の創出を行っています。
●「技術センター」
東ソーグループ全体の生産技術、エンジニアリングの専門拠点として、既存プロセスの改良や合理化、新プロセスの工業化、エンジニアリング業務、環境保安技術の支援などに取り組んでいます。

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このアジア最大級の生産能力を有する「ビニル・イソシアネート・チェーン」からは、国内ナンバー1のシェアを誇る苛性ソーダや塩化ビニルモノマー(VCM)をはじめ、塩素、水素、一酸化炭素、ベンゼン、アニリン、二酸化エチレン、ポリ塩化ビニル(PVC)、ジフェニルメタン・ジイソシアネート(MDI:ウレタン原料)、ウレタンなど、実に多種多様な製品が、市場に送り出されています。そのまま製品として、あるいはさらに加工を施されて、生活の様々な場面で使用されています。

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各研究所では、ユニークな開発製品を市場に送り出しています。それぞれの研究所の最近の主な開発製品を紹介します。
●「南陽研究所」
ハイシリカゼオライト、ジルコニア、有機EL材料、環境薬剤、抗体およびバイオ医薬精製用充てん剤 など。
●「四日市研究所」
ポリエチレン新規グレード、ホットメルト系接着剤、PPS樹脂、石油樹脂、光学材料用フィルム原料、新規ポリウレタン用原料 など。
●「東京研究センター」
スパッタリングターゲット、有機EL材料、セラミックス加工品、石英ガラス、遺伝子診断システムおよび試薬、免疫診断システムおよび試薬 など。

「ビニル・イソシアネート・チェーン」から生み出される多様な製品群は、次のような用途で使用されています。
[使用例]
●苛性ソーダ
化学繊維、紙・パルプ、無機化学など。固型苛性ソーダはメッキ、食品、洗浄剤、一般化学工業などに広く利用されています。国内シェアNo,1の製品となります。
●塩素
塩酸やクロロホルムなど塩化物の原料や、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどの合成樹脂原料として使用されています。
●一酸化炭素
C1の化学分野において、重要な原料化合物として使用されています。有機化学ではカルボニル基の原料として、無機化学においては配位子として広く応用されています。
●アニリン
アニリンの誘導体(アリールアミン類)は医薬に使われ、トリアリールアミンは有機ELなどの材料となる重要な化合物として利用されています。
●塩ビモノマー(VCM)/ポリ塩化ビニル(PVC)
塩ビモノマーは、ラジカル重合させるとポリ塩化ビニルになります。ポリ塩化ビニルは、優れた物性を持ち、衣料、インテリア、ロープ、絶縁材、防虫網、包装材料、水道パイプ、消しゴム、自動車用のアンダーコートなど、身近な製品に広く利用されています。東ソーは塩ビモノマー、ポリ塩化ビニルの国内シェアNo,1を誇ります。
●ポリウレタン
フォームクッション、断熱フォーム、エラストマー、塗料、接着剤、合成皮革、弾性繊維などに幅広く使われています。


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最近開発された製品は、次のような用途で使用されています。
[使用例]
●ハイシリカゼオライト
石油精製・石油化学用触媒基剤として使用されています。また、ハイドロカーボン・有機溶剤の吸着能にも優れているため、自動車排ガス触媒・各種工場からの排ガス除去装置にも使用されています。
●ジルコニア
イットリア安定化ジルコニアは、強くてしなやか、そしてセラミックスの欠点である脆さを解決した画期的なファイン・セラミックスです。情報通信をはじめ、未来を担うエネルギーや環境、歯科材料まで、幅広く最先端分野で活用されています。
●有機EL材料(正孔輸送材)
有機ELの素子構造は、サンドイッチ状の多層構造となっており、それぞれ異なる素材からできています。その中の電子輸送層と正孔輸送層の材料に使用されています。
●環境薬剤
重金属処理剤は焼却灰処理分野に加え、廃水処理や、土壌処理に、炭化水素系洗浄剤はフロン化代替溶剤として、使用されています。
●スパッタリングターゲット
スパッタリングによって薄膜を作る際の原料となります。液晶や半導体製造用の各種ターゲットを供給しています。
●臨床検査システム
免疫化学・血液検査を中心に、EIAシステム(機器、試薬)、糖尿病検査機器などの独自の臨床検査システムを提供しています。主な製品には、自動エンザイムイムノアッセイシステム、自動グリコヘモグロビン分析計、自動VMA/HVA分析計、全自動カテコールアミン分析計があります。
●遺伝子検査分野
RNAのリアルタイム・迅速検査製品を中心とした遺伝子検査事業(TRC事業)の強力な武器になっています。主な製品には、TRCRリアルタイムモニターや試薬キットがあります。





