1998.02.04

ニュースリリース

エチレンアミンプラントの増強工事 完工について

東ソーは、南陽事業所で進めてきたエチレンアミン年産4万1千トンへの生産能力倍増工事を2月4日に完工、今月末より営業運転を開始する。

 エチレンアミンはエポキシ樹脂硬化剤、紙力増強剤、染色助剤、キレート剤、界面活性剤、医・農薬原料などに幅広く使われており、その需要はアジア地域を中心に着実に伸びている。当社は、アジア地域で唯一のエチレンアミン メーカーとして年産1万5千トンの生産能力を有していたが、需要増加にあわせ生産能力を96年秋に年産2万1千トンに拡大、さらに今回、同4万1千トンへと引き上げた。
 また、同地域でより効果的な営業活動を展開するため、昨年11月、シンガポールに当社100%出資の販売会社「トーソー・ファインケミカルズ」を設立した。

 当社は、アクゾ・ノーベル社(オランダ)との合弁会社であるデラミン社で年産3万トンのエチレンアミンを製造・販売している。現在、エチレンアミンの世界需要は年間25万トン程度と言われているが、今回の増強により、東ソーグループとして年産7万トンを超える生産能力となり、ダウ・ケミカル社(アメリカ)、UCC社(アメリカ)と並ぶグローバルプレーヤーとしての地位を構築した。

 東ソーは、エチレンアミンをはじめ、有機中間体、臭素・難燃剤、ゼオライト、工業薬品などのファイン・ケミカル事業をスペシャリティ事業の一環として注力している。ファイン・ケミカル事業は、現在、年間300億円強の売上高であるが、今後も更なる強化を推し進めながら、2001年には年間500億円の売上高を目指す。