特集1 省エネの取り組み

東ソーでは、持続可能な社会を目指し、日本化学工業協会の低炭素社会実行計画に参画し省エネルギー(省エネ)を推進しています。

また、2016年度より省エネ投資を促進するため、設備投資指標にCO2削減評価を新たに取り入れ、温室効果ガスの排出削減に努めています。

2016年度エネルギー原単位

エネルギー使用量・エネルギー原単位指数

エネルギー使用量(原油換算kl)、エネルギー原単位指数(2009年度比)は「エネルギー使用の合理化に関する法律」に基づく算定方法を採用しております。

(2014年度10月以降は旧日本ポリウレタン工業合併分を含みます。)

2016年度のエネルギー原単位指数は、2009年度比で96.4%となり、前年度より1.1ポイント改善しました。

これは、南陽事業所での高稼働に伴う高効率運転に加え、各プラントの地道な省エネ活動や設備改善などの結果によるものです。

生産量が増えたことにより、温室効果ガス(エネルギー起源CO2)の排出量は増加しましたが、引き続き、省エネ活動を推進することにより、エネルギー原単位の改善や温室効果ガス排出量の削減に取り組んでいきます。

省エネ、温室効果ガス削減投資

温室効果ガス排出量

エネルギー起源のCO2排出量は「温室効果ガス排出量の算定・報告・公表制度」の算定方法によります。

(2009年度~ 2014年度9月までの旧日本ポリウレタン工業としての排出分を合算しております。)

2016年度の主な省エネ・温室効果ガス削減投資として、南陽・四日市事業所での省エネ型電解槽への更新および四日市事業所自家発電設備への燃料最適化制御の導入を行いました。その結果、温室効果ガス排出量をそれぞれ約1万2千トン、約5千トン削減しました。

また、現在四日市事業所では大型設備更新に伴う、熱回収システムの効率アップも計画しております。

物流における環境対策

物流CO2排出量・エネルギー原単位

製品の出荷増に伴い物流CO2排出量は、2015年度比3.6%増加しました。

一方、物流エネルギー原単位*1は船舶や鉄道へのモーダルシフトの推進により、2015年度比0.5ポイント改善しています。引き続き、モーダルシフトの推進や船舶の省エネ運行などにより排出削減に努めていきます。

用語解説

*1 【物流エネルギー原単位】 原油換算消費量(kl)÷輸送トンキロ(百万トンキロ)

明日を灯す 節電・省エネ技術

東ソーでは各部門においても、省エネテーマを自主的に選定し、地球温暖化防止に向けた省エネ・省資源を推進しています。その取り組みの一部を紹介します。

世界一のエネルギー原単位を目指して

南陽電解課 省エネへの取り組み

南陽事業所の食塩電解プラントでは、電解槽で食塩水を電気分解することで苛性ソーダを生産しています。ここで、生産される苛性ソーダは国内生産のおよそ3分の1の量を占めており、国内最大規模のプラントです。このため、私たちは日常業務として常に省エネや原単位削減を目指して活動しています。

特に電気分解には大量の電力を消費することから、2009年度より既存の電解槽の省エネ型への改造を開始するなど、製造技術を絶えず進化させることで省エネを推進しています。なかでも、2014年に新しく開発し、稼働を開始した最新型の電解槽は、世界最高水準レベルの省エネ性能を誇っています。これら省エネへの取り組みにより、2009年度と比べてCO2排出量を3%、年間6万トン削減することに成功しました。

効果的でエコな物流を目指して

物流 パナマックス船での効率化

南陽事業所の自家発電に用いる燃料の石炭は、オーストラリアなどの海外から船で運んでいます。石炭輸送の効率化と輸送時の温室効果ガスの削減を図るため、大型輸送船(パナマックス船)の使用を目指しておりましたが、公共埠頭の整備などが進み、2016年10月から使用を開始しました。岸壁などの水深不足のため、船に満載はできませんが、積載量が従来の約50%増になり、石炭輸送量当たりの船の燃料(C重油)消費量を大きく削減できました。

* パナマックス船:パナマ運河を通航できる最大船型という意味で、載貨重量トン(D/W)が6万〜8万トンクラスの船を指します。

最高水準の省エネ技術を目指して

エチレン課 最適運転条件への取り組み

エチレン課では、2014年に高度制御システムを導入しました。高度制御システムとは、原料や操業条件が変化した時に、プラントの状態変化を予測して、最適な運転条件に自動調整する制御システムです。運転員が培った運転調整のノウハウをシステムに反映してきめ細やかな制御を実現し、最高水準の省エネ運転技術を確立しました。また、常に安定した運転状態を維持することで、プラントの安全安定運転にも大きく貢献しています。

温暖化阻止とリサイクル

セメント課 循環型社会への取り組み

セメントプラントでは、廃棄物・副産物を原料や熱エネルギーの代替として有効利用しており、2007年からプラスチック廃棄物、2015年にはASR(自動車破砕残さ)・SR(廃家電等破砕残さ)の受け入れ処理を開始しています。2016年度は、プラスチック廃棄物・ASR・SRを約1万8千トン処理し、化石燃料から排出されるCO2をおよそ3万3千トン抑制できました。また、廃熱回収や省エネの推進により5年間で約5%のエネルギー原単位が向上しています。

エネルギー管理組織

東ソーでは「エネルギーの使用の合理化に関する法律」(省エネ法)に基づき、事業場ならびに貨物の輸送におけるエネルギー使用の合理化実施のため、生産技術部長を管理統括者とするエネルギー管理組織を設置し、エネルギー原単位の改善を含めた総合的なエネルギーの節減とエネルギー源の代替を図っています。